きらっと★ユメミタビ

人生にもっと輝きを。旅、料理、読書、ものづくりなど、日々の体験や想いを綴ります。

天然酵母は身体にいい??

天然酵母は身体にいい??
そんなイメージを持っている人は多いと思います。
私もその内の1人でしたが、
「なんとなくいい気がする」だけで説明できなかったので、
この機会に調べてみました。

結論から言うと、
天然酵母は人間にとってのパンの害を減らすことができる」
というのがいちばん近いかな?
という今のところの見解です。


『パンと牛乳は今すぐやめなさい!』
という本の登場などもあり、
近年、パンや牛乳が身体に悪いという説が強くなっています。

ざっくり言うと、
パン(小麦)に含まれるグルテン
牛乳に含まれる乳糖などは
人間が消化しにくいものであるため、
それによって健康が損なわれる恐れがあるということだそうです。


上記の話題は最近盛り上がってきていますが、
そもそもの話になりますと、
ブーランジェリー・ドリアンさんの
『捨てないパン屋』という本にて、
パンと我々人間のご先祖さまとのお話が紹介されていました。

そもそも生命はみな、子孫を残し、未来へ繋いでいくもの。
だから、小麦だって「消化されてたまるか!!!」って感じで、
グルテンは人間に消化できず、
でも人間も生きるために
「小麦を消化して生き延びるぞー!!!」
てな感じの戦いの末、
「発酵」という技によりグルテンを分解して、
パンとして美味しく食べる方法を編み出しました。

もちろん昔には化学培養のイースト菌なんて存在さないので、天然酵母による発酵です。

天然酵母は自然界に存在する菌から作られる酵母で、酵母菌や乳酸菌をはじめ、複数種類の菌を含んでいます。
この天然酵母の中に存在する「乳酸菌」。
これがグルテンを分解して、パンを人間にとって消化しやすいものにしてくれます。
さらに、グルテンを分解する過程で、旨味成分であるアミノ酸を生み出し、パンをより味わい深くおいしいものにしてくれます。


一方、イースト菌とは、
パンづくりに有用とされるザッカロミセス(酵母菌の一種)を化学培養して作った酵母のことです。
イースト菌を使うと、ふわふわで、小麦の風味がたっぷり残ったパンが短時間で焼けます。
パン作りに有用な酵母菌を集めているので、
発酵力が強く、ふわふわなパンを短時間で焼けるのです。
しかし、イースト菌には乳酸菌が存在しないので、グルテンの分解がされず、焼きあがったパンの中にグルテンが残ってしまいます。
(グルテンの分解がされないので、味だけで言うと小麦の風味を維持したおいしいパンになります。)

ちなみに、牛乳に関してもパンと同様、
チーズやバターなど、発酵させることによって、
牛乳そのものよりも消化しやすくなるそうです。


話が長くなりましたが、キラパンでは現在、
下記の自家製酵母を使用しています。
・レーズン酵母
ライ麦酵母

ドリアンさんの『捨てないパン屋』の中には、
昔ながらの小麦を使った酵母に乳酸菌が多く含まれる旨が書いてありました。
(確かに、キラパンのライ麦酵母も舐めてみると爽やかな酸味がして、焼き上がりのパンにも酸味を感じられます。)
フルーツ種(レーズン酵母など)には、基本的には乳酸菌が存在していない旨も書かれており、
少しガーンとなったのですが、
ドリアンさん以外の情報も色々と調べてみたところ、
レーズン酵母にも酵母菌と乳酸菌が含まれていると書いてある情報が複数見つかりましたので、レーズン酵母にも乳酸菌がいる説を私は信じたいと思います!
(日々食べている私が健康なので、
これからも実証を続けていきます!笑)


情報で溢れ返っているこの世の中。
良いとか、悪いとかたくさん言われますが、
食べ物や食べ物に携わる方々に感謝して、
自分の身体が欲するものを、
自分自身が美味しいと思うものを、
選んでいきたいな、と思います♪


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